冨岡義勇(とみおかぎゆう)

 

冨岡義勇の読み方は、とみおかぎゆう。
鬼殺隊の主軸となる””のひとり。
炭治郎を鬼殺隊に導いた人物。
寡黙な剣士。

 

プロフィール

階級 (水柱)
誕生日 2月8日
年齢 初登場時19歳→再登場時21歳
身長 176cm
体重 69kg
出身地 東京府 豊多摩郡 野方村(現:東京都 中野区 野方)
趣味 詰め将棋
好きなもの 鮭大根
CV 櫻井孝宏

 

概要

吾峠呼世晴による漫画『鬼滅の刃』の登場人物。

 

鬼殺隊の隊士。
中でも“”と呼ばれる最上級剣士の一人。
竈門炭治郎が初めて出会った鬼殺隊士である。
鬼と化した竈門禰豆子が炭治郎を襲う現場に現れ、問答無用で禰豆子の頚を刎ねようとしたが、自分と刺し違えてでも妹を守ろうとする炭治郎と、その兄を庇う禰豆子の姿を見て刀を収める。
そして炭治郎に、恩師・鱗滝左近次の家を教え、鬼殺隊士として生きる道を示した。

 

人物

 

流れる水の如く掴みどころがない男
眉目秀麗、冷静沈着、更には十代にして“水の呼吸”を極めた剣才を有する。

 

炭治郎にとっては、水の呼吸の“育手”である鱗滝に師事した同門の兄弟子に当たる。
鬼に家族を殺され絶望の淵にいた炭治郎の境遇に共感を覚えていた様子から、義勇自身も近しい過去があるのではないかと推察され、多くの鬼殺隊士がそうであるように、鬼に対しては一片の慈悲も見せない。
「人も鬼もみんな仲良くすればいいのに」と呟くしのぶに「鬼が人を喰らう限りは無理な話だ」と返しており、竈門兄妹を見込んだのは彼にとってあくまでも例外である。

 

……と、上記の説明のみならばクールなエリート美青年に見えるが、その実非常に口数が少なく(本人曰く「話すのが嫌い」)、コミュニケーションが得意ではない。
同僚の“蟲柱”胡蝶しのぶには「天然ドジっ子」と認識されており、那田蜘蛛山での一連の言動を指して、「そんなだからみんなに嫌われるんですよ」と痛烈な指摘をもらっている。
対する義勇は 「俺は嫌われてない」 と強く否定しており、傍目には分かりづらいもののショックを受けていた様である。
このやり取りの直前には、鬼の禰豆子と対峙する彼への加勢に現れたしのぶの攻撃を妨げた上、そのまま竈門兄妹を逃がすという義勇の明らかな隊律違反に彼女が立腹したという流れがあり、最終的にしのぶの動きを封じるべく実力行使に出ている(一点だけ擁護するなら、仔細を問われ「あれは2年前…」と語り出したのを嫌がらせかと遮られたのだが、実際に2年前に一度会ったきりなので間違いではなかった)。

 

これまでも言葉足らずが常態化しており、「嫌われている」発言に到ったことが後に判明。
基本的に「説明」という行為を省き、口喧嘩はすぐに切り上げ、口より先に手が出るという、何を考えているかわからない、協調性に欠ける人物として認識されているらしいことが窺える(当の義勇は否定を返し、不和の原因を全く理解していない)。

 

だが、炭治郎の嘆願に厳しい言葉を向けながら、心中で奮起を促す独白の後に、鱗滝の下へ導くなど、行動の端々に彼らの行く末を案じる優しさがあり、それは義勇が紹介状に「突破して"継ぐ"事ができるかもしれません」としたため、炭治郎が水の呼吸を極め次代の本当の水柱となる可能性を示唆していることからも読み取れる。
柱合会議では、禰豆子が人に害をなせば即座に責任をとり「師と共に切腹をする覚悟である」ことを他の柱たちに表明までした。

 

また、鱗滝の教示を受けていただけあって、咄嗟の判断力は極めて優れている。これは後の最終局面における極限状態で最善の選択を瞬時に決断したことで、改めて柱の実力を知らしめる結果となった。

 

容姿

176cmとやや高めの身長に中肉で整った顔立ちをしており、切れ長の瞳は青色でハイライトが無い(ちなみに幼少期や鱗滝のところで修行をしている時はまだハイライトがある)。
背中まで無造作に伸ばした髪を首のあたりで一つに結び、隊服の詰襟の上から右半分が無地・左半分が亀甲柄の羽織を着用している。
なお、このような柄は正式には実在せず、伊之助が「半々羽織」と呼びつけていたため、作中世界でもかなり珍しいよう。

 

その他

好物は鮭大根。
外伝(詳細は下記)では、これを前にした義勇が背を向けたまま効果音付きで光が溢れるほど喜色を現し、それを目にしたしのぶと店主がドン引きする様子が描かれた。

 

苦手なものは動物全般で、尻を噛まれたことがあるため特に犬が無理(ただし、外伝では唸りながら威嚇する犬に自分から手を伸ばしていたので、触れない系ではない模様)。

 

歩行音は「てちてち」である。

 

過去

子供の頃は姉の蔦子と共に病死した両親の遺産で生活していたが、姉が祝言を上げる前日に鬼に襲われた結果、姉に庇われ一命を取り留めた。

 

その時、幼い義勇はありのまま「鬼が姉を殺した」と言ってしまったことで周囲から心を病んだと思われてしまい、遠方の親戚の医者の元へ連れて行かれる事となったが、途中で逃げ出し遭難。
その後は鱗滝の知り合いの猟師に拾われたことで鬼殺隊を目指すこととなり、鱗滝の元で出会った同い年の錆兎と仲良くなり、共に修行に励んだ。

 

藤襲山での最終選別にて、義勇は最初に負傷したところを錆兎に助けられる。
錆兎は義勇を他の少年に預けたあと、山のほとんどの鬼を一人で倒していたが、最後に手鬼と当たって殺された結果、その最終選別は錆兎以外の全員が合格となってしまった。

 

このことから義勇は「何もしていない自分が最終選別に合格し鬼殺隊に入隊できたこと」に対し強烈な後ろめたさを抱え、本来水柱は錆兎がなるべきだったとの思いから、自分は他の柱たちとは対等な立場ではない、どころか本当なら鬼殺隊に自分の居場所は無いとさえ考えていた。

 

彼が多くの場面で単独行動を取り、他の柱たちと距離を置くのはこうした経緯が要因であるとされる。

 

これを聞かされた炭治郎は、かつて煉獄に守られた自分を重ね、柱になるまでに彼が血反吐を吐くような努力を重ねて自分を叩き上げてきたことを察し、彼に問いかける。
「義勇さんは錆兎から託されたものを 繋いでいかないんですか?」
その言葉に、義勇は悲しみ故に心の奥に封じ込めていた記憶を思い出し、鬼から自分を守って死んだ姉の蔦子や、親友の錆兎から託された想いを受け継ぐ決意を固めることになる。

 

能力

身体能力

鍛え抜かれ選び抜かれた鬼殺隊士の身体能力は常人の比ではなく、更に後述の「全集中の呼吸」により瞬間的なブーストをかける事で鬼と渡り合えるほどの身体能力を得ることが可能となる。
柱内での腕相撲ランキングでは9名中5位と順位は高くないが、腕力自体は強い部類に入る。

 

全集中 水の呼吸

著しく増強させた心肺により、一度に大量の酸素を血中に取り込むことで、瞬間的に身体能力を大幅に上昇させ、鬼と互角以上の剣戟を繰り出す“全集中の呼吸”を用いて鬼の頚を狩る。
育手・鱗滝左近次の元で“水の呼吸”を修め、柱に上り詰めるまでに技を鍛え上げている。

 

壱ノ型 〜 拾ノ型

詳細は水の呼吸の項を参照。
左近次爺が教え子の剣士に伝え、継承させる技。
ただし、一般隊士である炭治郎と柱である義勇では、同じ技でも鋭さと疾さが桁違いであり、全てが必殺の威力を誇る。
その斬れ味は、嘴平伊之助が傷一つ負わせることが出来なかった大鬼の体を豆腐の如くいとも簡単に斬り裂き、『格が違いすぎて天地ほど差がある』と言わしめた程。

 

拾壱ノ型 凪(なぎ)

義勇が編み出した独自の技。抜刀しての自然体から無拍子で繰り出される、無数の斬撃。
刀の届く範囲内に入った対象を、縦横無尽に斬り刻む。間合いの全てを無に帰す事から、無風の海面を意味する凪の名を持つ。
作中では、無惨配下の精鋭・十二鬼月の一人である累の最硬度の糸を悉く斬り刻み、一瞬で彼の頚を斬り落とした。

 

装備

鬼殺隊士として、日輪刀と隊服を支給されている。

 

日輪刀

別名“色変わりの刀”と呼ばれ、持ち主によって刃の色が変わる。義勇の刀の色は深い水色で、彼が“水の呼吸”に高い適性を有している事を示している。
鍔は亀甲を思わせる六角形。
彼が振るう日輪刀には登場時から「惡鬼滅殺」の意匠が刻まれており、この時点で最高位たる“水柱”の座についていたことがわかる。

 

隊服

背に“滅”の字が描かれた、黒い詰襟。
特別な繊維でできており、通気性はよいが濡れ難く、燃え難い。
雑魚鬼の爪や牙ではこの隊服を裂く事すらできないほど頑丈。

 

羽織は上述の通り。
半分が姉の、もう半分が錆兎の形見であり、これら「家族の死」及び「友の死」の過去からくる自戒のしるしと思われる。

 

鎹鴉

名は「寛三郎(かんざぶろう)」という事が、20巻のおまけページで明かされた。

 

 

 

 

 


TVアニメ「鬼滅の刃」視聴はFODで!!
トップへ戻る